2019年4月22日
クラウド会計は何を選べばいいの?
さて、前回の事務所報で以下をご紹介しましたが、このうちクラウド会計に関するお問い合わせをいくつか頂戴しましたので、補足いたします。
- メール・カレンダー・社内チャット・・・Gsuite
- タスク管理と共有・・・Todoist
- ファイル管理と共有・・・Dropbox
- メモと議事録の共有・・・Evernote
- 顧客情報の管理・・・Zoho CRM
- 社外チャット・・・Chatwork
- ウェブ会議・・・meet,zoho meeting
- 財務・請求・給与・・・マネーフォワードクラウド←ここの話
クラウド会計については、3社の主要ベンダー(弥生・freee・マネーフォワード(MF))がありますが、弥生は大きく出遅れているので、選ぶならfreeeかMFです。
日本で事業展開している海外ベンダーのサービスもあり、触ってみたのですが、さすがに使い勝手が悪くてまだ今は選択肢になりません。
じゃあ、freeeとMFどっちがいいの?という話になるわけですが、「今のところ」私はMFをお勧めしています(その理由は訪問時にお問い合わせください)
クラウド会計は中小企業で本当に使われているの?
クラウド会計ってほんとに利用されてるの?という質問もありましたので、ご参考までに弊社顧問先様での利用状況をご紹介すると、2019年4月4日時点では、最多がマネーフォワード(クラウド会計)、次いで弥生会計(インストール型)となっています。
私は、クラウド会計というサービスは既にキャズムを超えていて、中小零細マーケットにおいてインストール型を駆逐していくだろうと予想しています。
クラウド会計のメリット・デメリットは?
インストール型と比較した場合のメリット・デメリットを5つずつあげてみました。
最大のメリットは、場所を問わずに入力参照が可能な点にあるかもしれません。在宅勤務など、テレワークとの相性がよいです。
デメリットも多いのですが、テクノロジーの進化によって中期的に解消すると思います。なお、メーカーの撤退リスクやシステムの安定性の観点から、市場シェアの高いサービスの選択が重要です。
メリット
- クレジットカード、銀行口座と連携するため入力の手間が省ける
- Airレジ,Square,Amazon,Askulなど各種サービスからのデータ取り込みが可能
- スマートフォンやタブレットでも操作が可能で、場所を問わず複数人での作業が可能
- 周辺業務を含めた合理化を進めやすくなる(給与計算アプリ・経費精算アプリの利用)
- Windows,Mac両方に対応
デメリット
- 利用時にインターネット環境が必須
- インストール型に比較して操作性に劣る(サクサク動かない)
- 担当者の入力に「慣れ」が必要
- 通信障害があった場合に対応できない
- サービス提供者が倒産等した場合に突然使えなくなるリスクを排除できない
クラウド会計導入後、インストール型に戻す場合もあるの?
マネーフォワードを中心に導入を支援してきましたが、今のところインストール型に戻したいという声は頂いていません。ただ、会社規模が大きい場合にはそもそものリプレイスが難しいケースがあります。私見ですが、売上高5億円以下、従業員数30名以下ぐらいの規模であれば速やかに取り組めます。
クラウド会計導入時の注意点は?
業務効率化を達成するために、「売上」「仕入」「経費」についての現在の経理業務を確認・整理しながら導入を検討してください。
例えば売上については、見積→納品→請求→入金確認・消込→領収書という一連の流れに平行して会計処理が行われているはずなのですが、多くの会社で、
➀同じような書類をいくつも作成している
➁あるべき書類が作成されていない
ということが起きています。
そのため、現在の経理業務のどこに➀➁があるのか確認し、クラウド会計をはじめとしたITツールによって、➀をなくして➁を自動作成できないだろうか、という視点が必要です。
現在のfreee・MFの機能は、従来型の会計ソフトとは大きく異なるので、経理業務を中心にバックオフィスを効率化するためのITツールとご理解頂くほうがよいです。
業務効率化やテレワーク対応を検討されたい方は、ぜひ一度お声かけください。
どうぞ宜しくお願い致します。